国際ヨガ協会

ヨガエッセイコンクール 2004年度 入賞作

2004年度・最優秀賞
ヨガで聞く、体の声

大分西学園 匹田智子さん

ヨガを始めて自分の「体の声」を聞くことができるようになり、体調を管理できるようになりました。それは私にとって大きな発見で、毎日がとても楽しく、ヨガを続ける原動力となっています。
以前はアレルギー疾患があり、疲れやすく、風邪もひきやすいうえに顔色の冴えない毎日を過していました。これといった病名がつくわけでもないのですが、 病人一歩手前の状態のまま会社生活が忙しくて体調を省みることはありませんでした。ただただ毎日がしんどくて、心のどこかでこのままではいけないという危 機感がありました。
そんなある日、母の勧めでヨガ教室を訪ねました。ヨガのような激しくない運動なら、私でもできるかなという気持で始めました。

最初のクラスで先生から不思議なアドバイスをいただきました。「どのポーズも自分の体が気持ちいいと思うところでやめていいよ」、「眠かったら寝ていいよ」、そして「休んでもいいから続けておいで」です。
ヨガには修行とか鍛錬というイメージがあったので、そんなにゆるやかでいいのかな?と不思議に思いつつも、肩の力がすっと抜けたのを覚えています。いま 思い返せば、何事も一生懸命・完璧主義の私にとって最高のアドバイスでした。このアドバイスがなければ、ポーズを完璧にしたいあまりに筋が切れそうなほど 無理をして、その痛みが嫌になってやめていたと思います。でも、気持ち良く体を動かしているだけで良く、眠かったら寝てもよく、何回休んだ後でも「よく来 たね」といってもらえるのが嬉しくて、無理せず続けられました。
変化を感じたのは3年くらい経った頃です。ヨガをしながら自分の体の声が少しずつ聞こえるようになってきました。今日は調子いいなとか、今日は疲れてい るみたいという単純な感じでした。その声にじっと耳を澄ますと、いろんなことを教えてくれました。ヨガを始めた頃は、熱が出ない限り休養をとろうとしな かったのですが、のどが痛くなったらそろそろ熱が出るかもと予測がつき、早めに休息をとるよう心掛けるようになりました。今ではのどが痛くなる前、「体が 重い」と感じると早めに休むようにしています。ここ2年ほどは寝込むこともなく、毎日元気に過せるようになりました。
風邪を引かない人は頑強な人なのだと思ってきましたが、そうではなく、自分の体調の変化を的確にとらえて、自分自身を大切にしている人だということがわ かりました。自分の体を自分で診断できるようになって、はじめて最高のお医者様は自分の体なのだという自信がつきました。
私がしんどい思いをしていたのは自分の体の声を無視してきたからでした。それは大きな発見です。体の声を聞いていなかった頃は愚痴っぽく、何事も人のせいにしていました。自分を苦しめているのは私自身だったと気付いてからは、毎日が過しやすく、楽しくなりました。
そのような楽しさを教えてくれたヨガに出会えたことを嬉しく思います。そしてやさしくご指導下さる安部先生、紹介してくれた母に心から感謝します。この喜びを同じようなことで悩んでいる人に少しでもお伝えしたいので、これからもヨガの楽しさを話し続けたいと思います。

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