国際ヨガ協会

【こんなときこそ】series-7『長~い息で健康長寿を』

【こんなときこそ】series-7
長~い息で 健康長寿を


ヨガのポーズ;アサナをおこなう際、吸う息と吐く息を、明確に区別していますか。
アサナによって、あるいは個々の目的に応じて異なりますが、吐くときのほうがずっと長くなるのが基本。

長く吐く…。
それは(吐いている間は酸素が供給されないのだから)いわゆる有酸素運動(エアロビクス運動)とは異なる意味を持ちます。

まず、酸素をたくさん吸うことが健康に良いというイメージは誤っているということだけ、押さえておいてください。
激しい呼吸を強いられるアスリートに(もちろん例外はあるけれど)短命の人が多いように思えます。
いっぽう、ひと息で長〜く読経するお坊さんに、ずいぶん長寿な方が多いようです。

呼吸の量を少なくしながら、ガス交換を効率よくおこなう。
そのために重要なのが、肺胞をどれだけ使い切るかです。
胸郭を広げることで肺活量が大きくなると思う人が多いですが、むしろ横隔膜をしっかりと下げられることが重要。

今年度、呼吸法の課題とした完全呼吸法には3種のバンダ(留息の引き締め)が入るので、息が続かないとおっしゃる人が多いでしょう。
大丈夫。練習を続けるうちに肺がはたらいてくれるようになって、30秒以上吐き続けられるようになります。

1) 胸郭を広げる [コブラのポーズ] か、体の固い人のためのやさしい [アシカのポーズ] を毎日2~3分でいいので続けてみてください。

吸いながら上体を上げます。
腕力は使わず、おへそが床から離れないくらいの位置で。



大事なのは、ひと息ごとに(肋間筋が伸びて)胸郭が広がっていく感じ。
そして、ひと息ごとに(背中を反らせるのではなく)背骨の間隔も広がっていく感じ。

2)
もし苦しい!ようなら、座布団を背中の下に敷いてあお向けになり、両腕を広げたりばんざ~いして深い呼吸をしてみましょう。


いつのまにか背中が丸く、胸が縮んでいることに驚く人が多いはず。
はじめは短い時間から。

3)
横隔膜を強く意識するには、お腹の上になにか置いて持ち上げるトレーニングがいいでしょう。


仰向けでひざを立て、おへその上に3~5kgくらいの安定した物を置きます。
お腹を膨らませたり引き締めたり。
次にお腹を膨らませたまま、胸式呼吸をゆっくり。
そしてお腹をへこませたまま、胸式呼吸をおこないます。
あわてないで少しずつ続けてください。
胸式と腹式で肺の使い分けが感じられるようになってきます。

4)
呼吸や心肺機能が弱っているかどうかは、体の氣の流れ~経絡でチェック。




写真のように(椅子でも可)坐って両手の指先を手前にしてぴったりつけられますか?
ひじを曲げず、指も揃えます。
できなければ、呼吸・循環器系が弱っているサインです。

トレーニング法として、息をゆっくり吐きながら、床の上で伸ばしていきましょう。
テレビを観ながらでもできる、かんたんな方法ですね。

*by 岩佐 仁
(国際ヨガ協会 副会長)



【note】
◇無酸素運動の重要性
人体がエネルギーを発生するには呼吸が必要な「有酸素系」のほかに、より原始的な「リン酸系」と「解糖系」というシステムがあります。
持久力、運動能力を底上げするには無酸素運動のほうが重要であることが知られています。
なお、無酸素運動といっても無呼吸という意味ではありません:
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/exercise/ys-072.html

国際ヨガ協会・事務局