[3]ヨガ教室に通って変わったこと
広島・東広島支部 吉田武子さん
 私の体調に変化が起きたのは、結婚2年目に第2子を出産した次の春のことでした。目のかゆみ、異常なくしゃみと鼻水、それに頭痛です。病院へ行くと「アレルギー性鼻炎」との診断でした。最初の年は春だけでしたが年々ひどくなり、気温の変化でも反応するようになり、特に夏場のクーラーは大敵でした。4、5年後には病院の先生も気の毒がるくらい重症に陥りました。ピークの間などは、夜はティッシュで鼻栓をし、マスクをかけて寝ます。朝4時頃になるとブクブク鼻水が泉のごとく沸いて鼻栓が飛びます。日中も鼻栓にマスクが手放せません。外出のときはメガネが必要です。わが家は一町二反の作付面積のある農家です。一番外出を控えたい時期が一番忙しい時期なのです。少しでも楽になりたいと、あらゆることをしてみました。体質改善の注射、漢方薬などなど、人がいいと言うものは、手当たり次第試してみましたがまったく効きませんでした。それに追い打ちをかけるように、16年前の稲刈りのとき、袋詰めにした籾を乾燥機へ搬入している際、うまく運搬車が搬入口へ横付けできなくて、バックでやり直している時あやまって壁と運搬車の間に挟まれ、危うく天国に行くところでした。幸いにも命に別状はありませんでしたが、背骨を痛め、背中痛と腰痛に悩まされる日々を送ることになります。上を向いて寝ることができなくなり、一晩のうち半分は座って寝ました。昼間は腰痛に悩まされました。子供の参観日には30分として、じっと立っていられないのです。激しい腰痛と吐き気が襲ってくるのです。これが鼻 水と重なる時期は大変なものでした。体は変形し、猫背になってしまいました。生きてゆくのがこんなに辛いものかと日々悩んでいました。

 そんな時、ヨガと出会ったのです。14年前のことです。最初何が一番辛かったかというと、腹式呼吸です。アレルギー性鼻炎で呼吸が浅くなっているのと、農作業中の事故で体の全身が縮んでいるのとで、うまく呼吸ができないのです。
一番辛いポーズは、[ウサギのポーズ]です。気が遠のくぐらいボーとしてなかなか元に戻りません。[スキのポーズ]も同じです。背中が丸く変形しているので[逆立ち]や[スキのポーズ]をするとき、足を直角に上げると、左右にふらつきます。[コブラのポーズ]は腰痛が走りました。それもそのはずです、[サヴァアサナ]をすると、腰が反り上がりこぶしが楽々通過する程です。最初のうちは教室から帰ると、とても疲れました。それでも良くなりたい一心で毎日家で練習しました。腹式呼吸を徐々にマスターし、3年目くらいから少し体が楽になりました。7年目くらいで鼻炎が完治し、10年目で元の体に戻ったように思います。

 年々薄皮をはぐように、少しずつ自分で変化を感じながら、今では以前よりずっと健康になりました。指導してくださった先生に感謝の毎日です。ヨガと出会って14年、この出会いに感謝するとともに、トレーナーになって5年、私の得た経験を生徒さんに少しでも伝えるのが私の使命だと頑張っています。ヨガを始めてもう一つ変化がありました。それは、心がとても健康になったことです。人をねたまない、うらやましがらない、許すことができる。やさしく気持ちも長くなりました。こんなに沢山のことをヨガからいただいた私は、今とても幸せです。

ヨガエッセイコンクール 2000年度[優秀賞]

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