医療ミス、事故が大きく報道され続けています。看護士による殺人事件などは論外としても、そのような事件すら起きやすい土壌であることはこれまでも指摘されてきたことです。
◇高度化する医師の専門知識
→医師の“専門化”“分業化”によって見過ごされる分野も
◇少ない「病床あたりの看護士(看護婦)数」
→アメリカの4分の1程度といわれ、多忙と過労を強いている
◇病院設備(先端機器)への投資負担
→病院経営の必要上、過度の投薬や治療がおこなわれる
◇ぼやける医師・看護士・薬剤師の役割分担
→人員削減の影響で、准看護婦やパート採用も増加している
医療手法そのものの問題は別としても、このような状態では少なからぬ確率で事故は起こるのが当たり前なのだと、医療従事者の側からは開き直りともとれる本音の意見が聞こえます。
といっても日本だけがひどい状態だというわけではなく、医療先進国とされてきたアメリカでも、10年前に"医療事故によって1年間に9万8千人が死亡している"という研究結果が発表され、大きな問題になりました。その後、好景気にも支えられて改善されているようですが、この数字は医師による過失が認められたケースだけで、いくつかの要因が重なっている場合や、薬剤師や看護士の過失によるもの、院内感染などは含まれていません。
さて、日本の実態はどうでしょう。医師による"告発本"の出版も続き、これまでなら伏せられていたことも報道されるようになって、医療への不安・不信が広がっていますが、この傾向はまだまだ続くでしょう。現にアメリカでは人々が近代医療にかける費用よりも、健康補助食品、マッサージや整体術、指圧や灸などの東洋的治療など代替(だいたい)医療に使った金額のほうが多くなったそうです。
まさに創始者が予見されていた通り、医療への過信・盲信から目覚めて、しかし医療機関と連携・協力しながらみずから努力する"健康自衛""自力本願"の時代がやってきたようです。
ヨガ教室が期待され、果たすことのできる役割は大きくなる一方です。漠然と“美容と健康”“リラクゼイション”をうたうだけではなく、指導者が一層の責任感をもって人体や医療について具体的に学び、明確な指導方針をもたなくてはなりません。
PULSE
2001.1.
医療との協調へ〜健康自衛教育